不安解消!フリーランスエンジニアの契約のチェックポイント10選

契約

 現在、企業に勤めているエンジニアの方で、「これからフリーランスとしてやっていこう!」と考えている方は多いと思います。しかし、フリーランスに転向するにあたって懸念されるのが「契約」についてではないでしょうか?実際に、契約絡みでトラブルが起こっていることも事実です。
 今回は、このフリーランスの「契約」の形態についてと、契約書の10個のチェックポイントをお伝えし、初めての方でもトラブル無く契約を行えるよう、みなさんの不安を払拭していきたいと思います。

1. フリーランスエンジニアの契約とは

 フリーランスエンジニアとして働くには、まず自身のスキルに合った案件を見つけなければなりません。その案件は、どこで手に入れるのでしょうか。それは、案件を豊富に取り扱っているエージェントに登録して情報を入手するのが一番早いです。基本的に、フリーランスとして働くにはこのエージェントと契約を結ぶこととなります。本章では、この契約についてお伝えしていきます。

1-1. エージェントとの契約

 先にもお伝えしましたように、フリーランスエンジニア向けの案件を探すにあたり、まずは案件を豊富に持っているエージェントに登録することをオススメします。ほとんどのエージェントは、登録料が無料となっています。登録後は、カウンセラーと対面もしくは電話にて面談を行い、ご希望の案件内容や条件等を基に、エージェントから案件の紹介がされるようになります。なお、ここまででエージェントと「契約」を交わすことはありません。実際の「契約」は、クライアントとの面談後、案件への参画が決まった後に行います。

1-2. 契約形態について

 ここからは、案件への参画が決まった後のエージェントとの契約形態についてお伝えしていきます。
フリーランスエンジニアとして仕事を受ける場合、その多くが業務委託契約となります。
 
業務委託契約とは?
 業務委託契約は、企業と対等な立場で仕事内容ごとに報酬が決められ、結ぶ契約のことです。この契約は、大きく「請負契約」と「委任契約」の2つに分けられます。両社の違いの一つは、仕事の完成義務の有無があるかどうかです。

「請負契約」と「委任契約」の違い
 「請負契約」の場合、仕事を完成させる義務が生じます。そのため、完成したシステムに欠陥があったり、お客様から求められる質より劣る場合は、仕事を完成したと判断されない場合があります。その場合、仕事を請け負ったエンジニアは完成されたシステムを納品するまでの義務を果たしたことにはならないのです。
 一方、「委任契約」の場合は、仕事の完成義務はありません。ただし、当然のことながら専門家として必要とされる注意義務を負うことになりますので、その注意義務に違反することがあれば、責任を追求されることになります。
 なお、「委任契約」は法律行為に関する内容を委任する場合の契約になるため、エンジニアが受ける仕事は「準委任契約」となります。また、「準委任契約」はSES契約と呼ばれることがあります。

 

2. 契約の流れ

 本章では、どのような流れで契約を交わすに至るかをお伝えしていきます。

2-1. 契約に至るまでのプロセス

 それでは、契約に至るまでの流れを見ていきたいと思います。

契約内容の摺り合わせ
 →案件内容・勤務地・単金・精算幅・お支払サイト・参画日等の条件の調整を行います。

 

契約書(注文書)の作成
 →エージェントにて、①で調整した条件を基に契約書(注文書)の作成を行います。

 

契約書(注文書)の取り交わし
 →エージェントにて作成された契約書で条件を再確認し、署名・捺印をして契約を取り交わします。

 

2-2. 契約にあたっての必要事項

 初めてエージェントと契約を取り交わす際に、必要なものを挙げておきます。こちらは、エージェントによって違いがありますので、代表的なものを書いておきます。

【契約時に必要なものリスト】

 ①身分証明書(運転免許証・住民票・マイナンバーカードなど)
  ●ご自身の名前・住所等、身分が分かるものが必要です。

 

 ②印鑑(シャチハタ不可)
  ●契約書の捺印時に必要になります。

 

 ③緊急連絡先
  ●万が一の時に必要となります。親族の連絡先を控えておきましょう。

 

 ④個人事業主の開業届
  ●申請書は、ご自身がお住いの地域の税務署でもしくは国税庁のホームページから入手できます。

 上記4点が、フリーランスエンジニアとして活動を始めるにあたって必要となってきます。ただし、エージェントによって他にも必要な書類等がある場合がございますので、ご不明点があれば遠慮せずエージェントの担当者に聞いてみましょう!

 

3. 契約書のチェックポイント

 本章では、エージェントと取り交わす契約書(注文書)の10個のチェックポイントをお伝え致します。
 契約書を確認する際に、事前にトラブルを防ぐため、これらがきちんと明記されているか確認しましょう。
 各項目に、ポイントを記載していますので、トラブルに巻き込まれることを防ぐためにも、エージェント
との契約前に一度確認することをオススメします。

業務内容
 どのような開発を行うのか、業務範囲が明示されているか確認しましょう。
〈ポイント〉
・契約書(注文書)に、何の案件でどのような作業を行うのかが明記されていなかったがために、面談時には話のなかった業務をさせられるということも有り得ます。

 

単金(報酬)
 1ヶ月単位の単金がいくらなのか、再度確認しましょう。また、その金額が税抜き金額なのか、税込み金額なのかも注意して確認が必要です。交通費についても、普段に作業場所から他の場所へ移動する際にその分が支給されるのか、出張が発生した際の交通費・宿泊費が別途支給されるのかも確認しましょう。

〈ポイント〉
・税込、税抜についての説明がなく、後から揉める事例が散見されます。
・契約時に説明・確認がなく、出張費用が支給されないことが、出張後に発覚しトラブルに発展する例もあります。

 

精算幅
 業務委託契約の場合、案件の殆どに精算幅が設けられています。例えば、精算幅が140-180時間と記載があった場合、月の勤務時間が140時間~180時間の間に収まっている場合は、契約書に記載の単金満額が支払われることになります。もし、140時間を下回った場合もしくは180時間を超過した場合は別途精算となります。この超過・控除の計算も、契約によって異なりますので、エージェントとの条件の摺り合わせの際に確認しましょう。

〈ポイント〉
・精算幅がなしの固定契約の場合、勤務時間が多くても少なくても、毎月同じ金額が支払われますが、過度に残業時間が多いという現場も存在します。それを防ぐために、精算が固定であっても例えば月の稼働時間が200時間を超えた分は、別途精算(残業代が支払われる)にしてもらうよう、交渉するのも1つの手です。

 

お支払サイト
 基本的に、1ヶ月の勤務時間が確定した日(多くは月末最終日)から起算して、何日後に報酬が支払われるかが契約書に記載されます。いわゆる、会社員でいう給料日です。その際、支払日が土日祝日といった金融期間が休日の際は、前営業日なのか翌営業日なのかも確認しておきましょう。

〈ポイント〉
・一般企業で勤めている場合、その多くは給料日が土日祝日と重なった場合、前営業日に支給されますが、業務委託の場合は契約先のエージェントによって異なりますので、契約前にチェックが必要です。

 

契約期間
 契約開始日と終了日の記載を確認しましょう。

〈ポイント〉
・案件により、契約期間は1ヶ月や3ヶ月というようになりますが、特記事項等に途中で契約が終了になる旨、記載がある場合があります。

 

機密保持
 業務上、知り得た情報について第三者に漏らさないようにすることを定めています。

〈ポイント〉
・企業が発表前に、商品情報等がブログやSNS上に掲載され、第三者の目に触れてしまい、競合企業へ情報が漏れてしまい、損害賠償を請求されてしまったという事例もあります。どの案件にも、この条項はありますので、注意して業務に取り組むようにしましょう。

 

個人情報
 エージェント、フリーランスエンジニア双方の情報を漏らさないよう定めています。

〈ポイント〉
・連絡先等の個人情報について、本人の許可なしに第三者へ伝わることもあります。それを防ぐために、個人情報保護の条項があります。心配であれば、「個人情報が必要な場合は、本人に必ず連絡してから」というような一文を入れておくと良いでしょう。

 

報告義務
 フリーランスエンジニアが、企業側に対して業務の進捗状況を報告する義務について定めています。

〈ポイント〉
・業務委託の場合、基本的には月末に勤務表や作業報告書を提出することで完了となりますが、業務上のイレギュラーやトラブルはその都度報告し、大事にならないよう務める義務があります。

 

損害賠償
 契約違反や情報漏えい等のトラブルが発生した際、企業側に損害を与えてしまった場合の賠償責任の範囲などを定めています。

〈ポイント〉
・損害賠償に関わる事案の多くは、その都度話し合いによって解決されることが多いです。しかし、契約書の記載の文章も、エンジニアにとって不利ではないか等の確認は必要です。

 

契約解除
 契約違反となる行為が発覚した場合に、契約解除が出来るということと、その方法について定めています。また、契約書に記載が無い事項でトラブルが発生した際は、話し合いで解決することの記載があるかも確認しましょう。

〈トラブル例〉
・企業に勤めている方々はびっくりすると思いますが、フリーランスエンジニアが契約解除となるケースで一番多いのが、実は「勤怠不良」です。1人が遅刻・早退や欠勤を繰り返すことにより、プロジェクトへ影響が出てしまうためです。この場合、話し合いにより結果は異なりますが、支払われる報酬も大幅に下る可能性が大きいです。そのため、健康管理には細心の注意が必要です。

4. まとめ

 いかがでしたでしょうか?
 初めてフリーランスエンジニアとして活動する方にとって、契約が一番不安であるかと思います。その不安が、少しでも解消して頂けたら幸いです。
 なお、記事の中で多数出てくる「エージェント」につきましては、別記事にて詳しく記載がありますので、そちらを参考にして頂ければと思います。

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