年収780万?ITフリーランスエンジニアの相場を徹底分析した結果

フリーランスエンジニア相場

フリーランスエンジニアの年収相場はどのくらいなのでしょうか。収入アップを目指してフリーランスになることを検討中の人のために、フリーランスになるとどのくらい収入が上がるのか、そもそもフリーランスになって収入が上がるのか。また収入アップに欠かせない単価が高いスキルや逆に単価が低いスキルの話、これらをフリーランスエンジニア最大のリスクを検討しつつ進めていきます。

1.フリーランスエンジニアの年収相場

フリーランスエンジニアの収入は、正社員エンジニアのSE派遣料金と密接に関係しています。なぜなら正社員エンジニアは正規雇用労働者として所属会社に雇用や社会保険を用意され尚且つ仕事がなくても給料が保証されており、また利益貢献しなければならない分、派遣料金からこれらを引いた残りが収入になるのに対して、フリーランスエンジニアは個人事業主なので自分自身の派遣料金イコール収入になるからです。つまりSE派遣料金の相場はフリーランスエンジニアの収入相場になるのです。

1-1.東京のフリーランスエンジニアの年収相場は780万(2017年)

ソフトウェア開発業界におけるエンジニア1人に対する予算は、だいたい1人月65万という単価が一般的です。65万×12ヶ月=780万、これがフリーランスエンジニアの年収相場です。
SE派遣をメインとするソフトウェア開発会社では、新卒でエンジニアを採用した場合、最初の1~6ヶ月間は研修期間としてプログラミング等の経験を積ませます。この間は、派遣料金は0円ですので売上も0円です。研修期間が終わると、1人月いくらなのか単価を設定します。この最初の単価は一般的に40万です。派遣料金が40万で売上も40万になります。ここから1年毎に5万ずつ単価が上がっていくというのが業界相場になっています。つまり、下記のようなイメージです。

【ソフトウェア開発会社(東京)におけるSE派遣料金の相場単価と年間売上】

 

1年目 単価40万 年間売上480万
2年目 単価45万 年間売上540万
3年目 単価50万 年間売上600万
4年目 単価55万 年間売上660万
5年目 単価60万 年間売上720万

6年目 単価65万 年間売上780万(フリーランスエンジニアの年収相場780万)

 

(※2017年 ハッピーエンジニア掲載データより算出 自社調べ)

正社員の場合は、単価はあくまでも会社の売上であって、単価がそのまま月収になるなんてことはありませんが、新卒で入社して6年目つまり28歳で独立してフリーランスになった場合は、それまで会社の売上だった分がそのまま収入になり、ちょうど年収相場の780万になります。
また、フリーランス歴が長ければ長いほど単価が上がっていくのか?という疑問が生まれそうですが、実際はそうではなく、フリーランス歴10年以上のベテランエンジニア(客先常駐/ソフトウェア開発)であっても最高単価は90万というのが相場です。エンジニア職で単価100万以上というのは「まず無い」と考えてください。ただし、超過清算といって残業代にあたるものを請求できる契約条件の場合は、最終的に月額報酬が100万を超えることは度々あります。

1-2.大阪のフリーランスエンジニアの年収相場は660万(2017年)

大阪の1人月単価は55万が相場で年収相場は660万です。1人月単価は東京より10万安く年収は120万安い相場となっています。大阪と愛知は同程度の年収相場になっています。

【ソフトウェア開発会社(大阪)におけるSE派遣料金の相場単価と年間売上】

 

1年目 単価30万 年間売上360万
2年目 単価35万 年間売上420万
3年目 単価40万 年間売上480万
4年目 単価45万 年間売上540万
5年目 単価50万 年間売上600万

6年目 単価55万 年間売上660万(フリーランスエンジニアの年収相場660万)

 

(※2017年 ハッピーエンジニア掲載データより算出 自社調べ)

1-3.愛知のフリーランスエンジニアの年収相場は660万(2017年)

愛知の1人月単価は55万が相場で年収相場は660万です。1人月単価は東京より10万安く年収は120万安い相場となっています。愛知と大阪は同程度の年収相場になっています。

【ソフトウェア開発会社(愛知)におけるSE派遣料金の相場単価と年間売上】

 

1年目 単価30万 年間売上360万
2年目 単価35万 年間売上420万
3年目 単価40万 年間売上480万
4年目 単価45万 年間売上540万
5年目 単価50万 年間売上600万

6年目 単価55万 年間売上660万(フリーランスエンジニアの年収相場660万)

 

(※2017年 ハッピーエンジニア掲載データより算出 自社調べ)

1-4.福岡のフリーランスエンジニアの年収相場は600万(2017年)

福岡の1人月単価は50万が相場で年収相場は600万です。1人月単価は東京より15万安く年収は180万安い相場となっています。また1人月単価は大阪・愛知より5万安く年収は60万安い相場となっています。

【ソフトウェア開発会社(福岡)におけるSE派遣料金の相場単価と年間売上】

 

1年目 単価25万 年間売上300万
2年目 単価30万 年間売上360万
3年目 単価35万 年間売上420万
4年目 単価40万 年間売上480万
5年目 単価45万 年間売上540万
6年目 単価50万 年間売上600万(フリーランスエンジニアの年収相場600万)

 

(※2017年 ハッピーエンジニア掲載データより算出 自社調べ)

2.フリーランスエンジニアになるとどのくらい年収が上がるのか

それでは実際にフリーランスエンジニアになると収入はどのくらいになるのでしょうか。SE派遣会社などに所属して客先に常駐しているエンジニアがフリーランスになる場合や、収入がたいして上がらないケース、フリーランスに年齢は関係するのか、などを見ていきます。

2-1.客先常駐エンジニアは1.73倍収入が上がる

日本のITエンジニアで最も人口の多い層は、客先常駐エンジニアです。客先常駐エンジニア(正社員)の28歳平均年収は450万です。これに対してフリーランスエンジニアの年収相場は780万ですから、仮に28歳でフリーランスになった場合、収入は1.73倍上がるということになります。

2-2.年収700万以上のエンジニアは正社員を続けるべき

現在、年収700万以上のエンジニアは正社員を続けるべきです。なぜならフリーランスになるメリットが少ないからです。年収700万以上のエンジニアはすでに管理職かプロフェッショナル人材であるのが普通です。そのままキャリアを積めば年収800万、900万という道を歩むことが可能です。
一般的にソフトウェア開発会社の給与体系は、単価に対して60%を月給としている会社が多いです。そのため単価を基準にした給与体系の会社にいる場合、年収の上限は648万になります。

【ソフトウェア開発会社(東京都)におけるSE派遣料金の単価と月給と年収の相場】

1年目(23歳) 単価40万 月給24万 年収288万
2年目(24歳) 単価45万 月給27万 年収324万
3年目(25歳) 単価50万 月給30万 年収360万
4年目(26歳) 単価55万 月給33万 年収396万
5年目(27歳) 単価60万 月給36万 年収432万
6年目(28歳) 単価65万 月給39万 年収468万
?年目(?歳) 単価90万 月給54万 年収648万(最高単価90万のケース)

 

(※実際は賞与2回の給与体系を採用している会社が多いので年収を14ヶ月で割ったものが月給の目安になる)

フリーランス歴10年以上のベテランエンジニア(客先常駐/ソフトウェア開発)の最高単価の相場が90万ですから、正社員エンジニアの最高月給は54万(単価の60%)になり年収は648万になります。一方で年収が600万を超えてくると、チームや組織をまとめるプロジェクトリーダーやプロジェクトマネジャーなどの求人、高い技術力を求められるプロフェッショナル人材の求人が多く、年収700万、800万、900万、そして1000万というキャリアパスが見えてきます。年齢・キャリア・収入を総合的にかつ長い目で見ると、年収700万以上のエンジニアは正社員を続けるべきです。

2-3.50歳を過ぎると急に仕事が少なくなり年収が下がる

フリーランスエンジニアは50歳を過ぎると急激に仕事が減ります。これは案件の募集条件に「年齢制限あり。50歳くらいまで」という条件が多いからです。
実際、エージェント会社が50歳以上のエンジニアを顧客に提案しても引き合いが少ないのが現状です。もちろんスキルがマッチすれば案件はあるのですが、30代・40代の頃と比べるとどうしても仕事は減っていき、その結果年収は下がります。

3.単価が高いスキル、低いスキル5選

フリーランスエンジニアとして収入アップを実現するためには、単価が高いスキルが何なのかを知らなければなりません。また単価が低いスキルを知ってそこには近づかないようにしましょう。

3-1.単価が高いスキルTOP5(ソフトウェア開発系)

・AIプログラミング関連「Python」80万~100万
・WEB系開発に強い「Ruby」75万~95万
・スマホアプリ開発に強い「Android, iOS, Swift」70万~90万
・WEB系開発に強い「PHP」60万~80万
・ソフトウェア開発の鉄板「Java」60万~75万

3-2.単価が低いスキルTOP5

・ヘルプデスク、テクニカルサポート、キッティング 30万前後
・テスター 30万~35万
・運用、保守、監視 30万~40万
・システム開発(COBOL)45万~50万
・システム開発(VBA)50万~55万

4.年収が1000万円を超えると消費税の課税事業者となる

フリーランス(個人事業主)として年収(売上高)が1000万を超える場合、消費税の課税事業者になります。消費税を払う義務が生じるということです。ただし2年後に支払い義務が発生することが国税庁の通達で定められています(※1)

年収1000万=売上高1000万税込み(月額単価83.3万税込み)の場合は

消費税支払い額は0円です。

年収1200万=売上高1200万税込み(月額単価100万税込み)の場合は

消費税支払い額は約89万円です。

この場合、次のような計算をします。

1200万(税込)÷1.08=1111万(税別)
1200万(税込)-1111万(税別)=89万(消費税支払い分※2

なお年収が1000万を超える場合というのは、消費税込みの年収が1000万を超える場合をいいます。

(※1.出典 国税庁HP
(※2.外注費や経費で支払った消費税を差し引くことができます)

5.フリーランスエンジニア最大のリスク

フリーランスエンジニアにとって最大のリスクは仕事がなくなることです。仕事がなくなる時はどのようなケースが考えられるのか。また、仕事に困らないための対策を述べていきます。

5-1.仕事がなくなるケースTOP5

  • 関わっている案件、プロジェクトが終了する
  • スキル不足で解約に至る
  • コミュニケーション能力不足で解約に至る
  • 勤怠不良で解約に至る
  • 善管注意義務に違反して解約に至る

5-2.仕事に困らない3つの対策

フリーランスエンジニアが仕事に困らない対策として主に次の3つを挙げます。

5-2-1.単価が高いスキルを積む

単価が高いスキルTOP5で紹介したスキル(現時点で)を積むことがフリーランスエンジニアとして最も重要なリスクヘッジです。常に新しい技術を継続的に習得していくことが大切です。

5-2-2.フリーランスエンジニア専門のエージェントを使う

フリーランスエンジニア専門のエージェントを使うことでIT業界だけでなく他業界も含めた広範囲にわたって営業活動を行うことができます。

5-2-3.人脈を作る

エンジニア同士の交流会や勉強会で知り合った人、仕事の現場で知り合った人とのつながりを大事にして定期的に情報交換を行うことが人脈作りに役立ちます。

まとめ

フリーランスエンジニアの年収相場(2017年)は、東京780万、大阪660万、愛知660万、福岡600万となっています。
正社員の客先常駐エンジニアがフリーランスエンジニアになると1.73倍収入が上がりますが、年収700万以上のエンジニアは正社員を続けるべきです。
またフリーランスエンジニアは50歳を過ぎると急に仕事が少なくなるので注意しましょう。
単価が高いスキルTOP5は、Python, Ruby, Android iOS, PHP, Java
単価が低いスキルTOP5は、ヘルプデスク、テスター、運用保守、システム開発(COBOL)、システム開発(VBA)等になります。
年収が1000万円を超えると消費税の課税事業者になり消費税の支払い義務が生まれます。
フリーランスエンジニア最大のリスクは、仕事が見つからないことです。仕事に困らない3つの対策として、単価が高いスキルを積む、エージェントを使う、人脈を作ることが挙げられます。